昔、こんな意地悪がいた…
「今日は、趣向を変えて、営業さんがプレゼンしてよ。」
代理店
「えっ!?」
今日はそんなエピソードから、チームワークの話をしたいと思います。
それでは参りましょう。
▼ 広告代理店の営業と外注化の話
「プレゼン」
本当に毎日代理店時代使っていた言葉。
「三浦君、ちょっとあの企画書修正してくれない?」
そんな作業ですらも、
「明日、プレゼン入っちった…」
なんて言っていた 笑
実際の皆さんの「プレゼン」というイメージは、これじゃ無いと思う。
多分、皆さんがテレビや映画で見ているプレゼンとは、僕らで言う「競合プレゼン」「コンペ」にあたるものだと思う。
一部上場企業の新商品・新サービスを、社運をかけて販売する為に、その広告プラン・販促プランを幾つもの広告代理店にオリエンして、競わせるもの。
僕が担当していた競合プレゼンは、平均予算20億~30億円だった。
それが勝てば、全部入り、負ければ「0」。
プレゼンだって、金がかかる。
イメージビデオ、イメージグラフィック、、
もっと言うと優秀な人材の人件費。
必死になってやるものです。
前日は、基本徹夜。
今日は折角だから、そのプレゼンの臨場感を少しでも伝えたいと思います。
■ 営業
「この度は、競合プレゼンにお声掛け頂き、誠にありがとうございます。
私達、H社◯◯局のすべてを懸けて、御社の新商品◯◯の成功のため、考えうる全ての企画を詰め込んで参りました。
是非、前向きにご検討頂きたくお時間を下さいませ。
今日の流れですが、先ずは弊社マーケティング局のエース◯◯から、市場分析とコンセプト出しを。
その後、今、最も若者のクリエイティブで勢いのある◯◯から具体的な企画案を。
そして、御社の担当歴も長い◯◯からMEDIAプランを。
最後に、先日のソフトバンクの◯◯キャンペーンを仕掛けた◯◯から、より「売り」に特化した販促プランを。
その後質疑応答も含めまして、1時間半を予定しております。
それでは宜しくお願い致します。」
■ マーケ
「はい。今、営業の三浦からご紹介がありました、◯◯です。
先ずは結論から、
『この商品を売るのは簡単です。』
その結論に行きついた話をさせて下さい…
・・・
・・・
・・・ 」
てな感じ。
で、1時間半…
こりゃあ、幾ら企画が面白くても、コミュニケーション能力・プレゼン能力が低かったら話にならない。
クライアントに寝られたことも多数ある。
ここで一つお気づきかも知れない。
「営業の三浦って何やってんの??」みたいな 笑
結局、肝心な企画やプランは全部スタッフがやっているじゃん?
その通り。
営業はプレゼンでは、主役じゃない。
プレゼンの主役は、スタッフ。
毎日、足を運んでクライアントのニーズを聞き出し、社内でも1番駆けずり回って働いても所詮、サブ的なポジション。
これが溜まらなく僕は痺れる環境だった。
「主役なんて興味無い。」
「仕掛けている方に快感を感じる。」
この頃から、僕は色んなジャンルで「仕掛ける」楽しさを知った。
営業でも、前に出まくる奴ははっきり言って使えない。
今日は三浦が、縁の下の力持ちだったよ~という話しではなく、ここで冒頭の話をもう1回持って来ます。
↓
昔、こんな意地悪がいた…
「今日は、趣向を変えて、営業さんがプレゼンしてよ。」
代理店
「えっ!?」
↑
このクライアントはとにかく営業が好きだった。
営業になんでも話す。自分の悩み、考え、社内事情など。
後で話したのだが、
「1番信頼している営業がなんもやってないのを感じた。」
とのこと。
そのクライアントから来た指示は、
「三浦君、ちょっと急遽この商品なんだけど、社内的にテコ入れが入った。
年内3ヶ月で今の売上げ予想の150%を上げろと。
追加予算3億円。
なんで新しいMEDIAプランを提案してもらいたい。
DとAと3者競合だ。申し訳ない。
さすがにH指名は無理だった…」
三浦
「いえいえ。素敵な話をありがとうございます。早速取りかかります。
絶対に勝つんで、終わったら、焼き肉行きましょ! 笑」
クライアント
「了解! プレゼンまで一応、焼き肉はお預けにしとくよ 笑」
そんなやり取りをやって、、
僕は早速、MEDIA営業と、MEDIAプランナーに電話する。
打ち合わせまでに、現状整理・課題出しなどをWordでまとめる。
↑
これすら、できない営業が多かったけど。
そして、当日、三浦、三浦の上司、MEDIA営業・MEDIAプランナー ×2の5人で会場に行った。
そして、MEDIAプランナーがプレゼンしようとした瞬間に、クライアントのさっきの発言
「今日は、趣向を変えて、営業さんがプレゼンしてよ。」
皆、戸惑うも僕は冷静に、
「了解しました。それでは始めます。」
結果、大勝利。
というのは、DもAもプレゼンの体裁にすらなってなかったらしい。
どういうことか?
大半の使えない人間は、「分投げる」。
このプレゼンのときも、DとAの営業は、企画書を上から読んだだけのプレゼンらしい。
汗をかきながら…
テキトウに指示だけして、その後一緒に企画も詰めず、飲みに行って、企画書が上がって来ても確認もせず右から左。
びっくりするくらい、そういう営業は多い。
なんで、今日、こんな話を思い出したのか?
それは、昨日のNBGCの発表だったり、その後の懇親会で思ったこと。
特に昨日は、発表者は物販関連が多く、やはり物販で大きく稼ぐには「外注化」は避けて通れない。
実際にやってないからなんとも言えないが、本当に皆、外注化が下手過ぎる。
もっと言うと、「外注化=楽」と考えている。
甘い甘い。
僕は、前職時代、はっきり言ってどんなに優秀なクリエイティブだろうが、リスペクトしつつも、自分の「駒」だと言う意識も持っていた。
だって、確かに分析や企画力があっても、その商品やクライアントのことは誰よりも自分が詳しいという自負があったし、
彼らは別にその競合プレゼンに負けても他のプレゼンがあったりする。
だけど、僕は「必死」だった。
その僕の想いを形作るのがスタッフ。
そのスタッフのやりたいことをやるのが仕事じゃない。
だから僕はいつも誰よりも考えていた。
「どうすれば勝てるか?」
外注化
皆、どのくらい指示書を作り込んでいるのだろうか?
テキトウな指示で人は絶対動かない。
自分のコピーロボットを作るイメージを持たなきゃならない。
だったら、言い方悪いが、
「バカ」でも出来るくらいの指示書が必要だと思う。
皆、なんか外注化とかJVとか共同プロジェクトとかになると、絶対に人に頼る。
「当事者意識がなくなる。」
それじゃダメだ。
1×1 = 10 を作る意識を。
2人だから,作業量が半分…そう思う人は絶対成功しない。
逆に、2人・3人と力を合わせれば、1人じゃ出来ない大きなビジネスになると言う意識を。
暫くは、色んな人と色んなことを仕掛ける。
自戒の意味も込めて、今日の発信は厳しく言いたいと思う。
頼るんじゃない。
共に高みを。
僕は仲間に、僕にしか出来ないことを提供する。
だから仲間の皆も、僕に提供してもらいたい。
そして、一緒に成功しよう。