僕
「なんか従業員、、中国人増えてね?」
妻
「あら?……そっかー
あなた去年来てないもんね?
実は2年前にこの旅館のオーナー
中国人に変わったのよ~~」
僕
「ええええ!!
マジか!?」
妻
「本当は嫌だったんだけど…
他空いてなかったし・・・」
昨日もお伝え致しましたが妻と結婚して洞爺湖に来るのは5回目。
洞爺湖は妻の母、僕の義理の母の故郷になります。
湖だけでなく街全体が自然に囲まれ子供の夏休みには最高!ということで、妻も幼い頃から毎年近く足を運んでた。
僕が結婚してから洞爺湖に泊まる時には、Sという決まった旅館でした。
(リンク貼ると変な意味に捉えられる可能性もあるので止めておきます)
最高のサービスで最高の施設……
なのにとてもリーズナブルで僕らは大好きでした。
洞爺湖といえば数年前にSummitが行われた時に有名になった
ウィンザーホテルがありますが……
ぶっちゃけ値段がおかしいことになっております。
毎年そこに泊まるのはアホくさくて
(1度泊まっただけでもう十分)
いつもSに泊まっておりました。
……まさか、池井戸先生の世界を間近に感じるのはさすがに初です。
しつこくて申し訳ないですが、僕の大好きな作家:池井戸潤先生。
もと東京三菱UFJ銀行の社員ということもあり、どの小説もリアルで本格的な経済小説に仕上がっております。
・下町ロケット
・空飛ぶタイヤ
・鉄の骨
・七つの会議
・陸王
・半沢直樹シリーズ
それと、今最も旬な
・アキラとあきら
↑
上記作品だけは、全部読んでもらいたい!
彼の「ここ最近」の作品で良く出てくるケースがまさに、この洞爺湖でも起きていることだったりします。
簡単にお伝えすると池井戸さんは首尾一貫して日本経済をこう評します。
「技術が凄い国」
「真面目な国民性」
だけど、
「経営・ビジネスが苦手」
「お金儲けが苦手」
つまり戦後の高度経済成長時のようにある意味単純な、大量生産+薄利多売 と明確な指針がある時は強い。
しかし、バブルが崩壊し、またまたリーマンショックが起きてから
日本は得意の
「技術・勤勉さ」を使いこなせていないと。
だから外資に狙われる。
今回のS旅館の件が凄く気になった僕は背景を親戚に聞きまくりました。
もともとは何代も続いた旅館。
だけど跡取りがいなくなり妻が継ぐ。
その女将もメチャクチャ器量もあり数字も安定していたが、、
それでも時代の流れに乗れなかった。
「料理の質」
「サービスの質」
一切妥協しない戦略を。
気付いたら借金は火の車。
銀行もさすがにフォロー出来なくななり……
そこに目を付けた中国人の資産家が買収。
という流れだったそうです。
これは、
「アキラとあきら」
「陸王」
で、ほぼ同じケースが物語化されております。
東京にいるとあまり感じないこのケース。
外国人投資家は実は日本人よりも、日本の素晴らしさを肌で感じているからこそ
虎視眈々と狙っている。
特に中国人は社会主義の為、自国で自分で土地を所有できないので、日本のいい条件を絶えず狙っている。(水も重要だとのこと)
この買収劇の基本は、
・オーナーが変わるだけ
・社名+社員はそのまま
今回でいうと
・この旅館の良さを無くしちゃ意味がない
と、従業員からしてみたら神様みたいな提案に見えるでしょう。
なんとなく
「自分の会社はヤバいんじゃないか?」
リストラ・倒産の不安を抱えながら従事しているなか、上記の様な好条件を突き付けられたら、、
皆んな、飛びつくに決まってる。
でも、上手くいっているケースもあると聞きますが、やはりオーナー = TOPが変わったら何かしら変わる。
S旅館は完全に変わった部類。
数年前に来てた時よりも
明らかにサービスの低下は否めない。
部屋も汚い(今回は変な虫が出た。今まで一度もない。)
料理も美味しくない(部屋で食事するサービスも廃止)
全く違う旅館にしか感じませんでした。
さらにオーナーの意向で
・中国人従業員の増加(雇用創出)
・中国人旅行客の集客強化
分かり易い自国愛でビジネスしている。
それはそれで正義。
洞爺湖の温泉街に幾つ温泉があるか分かりませんが、ここ数年で5件、同じケースがあるそうです。
だけど、これ、悪いって言っているワケじゃないんです。
だって、、リストラが少しはあるとはいえ、多くの従業員の職を守っているという側面もありますから。
住民は正直なところ、複雑な心境の様です。
また、この反動でこんな状況も起きております。
同じ旅館で
・日本人館
・外国人館
と、別館で案内するというもの。
……これは、さすがに引いた。。。
差別と言っていいのか、なんと言っていいのか?
なぜ、それが起きたかというと、昔からのコアファン=リピーターの要望からだったりします。
つまり、昔から夏休みは洞爺湖で家族で休むのを楽しみにしている日本人が
「ふざけんな!
昔と変わりまくってるじゃねえか!」
「なんで外人ばっかいれんだよ!!」
「俺らに合わせた料理は??」
「お金はもっと払っていい。
だからせめて昔のサービスに戻してくれ」
などなど、、
そういったクレームに対応している旅館は旅館で、また売上を上げているそうだ。。。
なんだかな、、、
あんまり聞かなきゃよかった。。。
虚しくなった。
とはいえ、これが現実。
帰ったらこの辺、自分なりに勉強しようと思います。
僕は日本という国が大好きです。
(韓国で育ったという経験も尚更拍車をかけているような気がします)
別に右でも左でもないのですが
そして、僕が出来ることなんて限られているけど、
自分が思ってたよりも、
小説・ドラマだけの世界
と思っていたことが現実に起きているということ。
もっともっと勉強しなきゃ。
だって、まだ最低でも10年以上は仕事する。
今以上にこの流れは加速する。
その中で自分が出来ることは?
もっと言うとそこには絶対にビジネスチャンスは眠っている。
(直接的じゃなくても間接的でも)
やるやらないは置いておいて、そういう感覚・センス・嗅覚をなくしたらおしまいだと思うので。
(インバウンドとかのビジネスもシカトしてたな……反省…)
グローバルスタンダードという言葉って今死語でしたっけ?
(就活の時にすんげえ使ってたけど、今は全く分からん)
今一度学びます…
それでは!