情報発信

座して死を待つより、新しい一歩を。

アサヒとキリン「自粛ダメージ」の決定的な差。

来る時が遂に来たなーと。

僕が担当してた時から

「一本足打法はウチの弱点なんで
 なんとか補強しなきゃです」

とは、クライアントさんも仰ってたけど、やはりこのクラスの大きな組織の中ですら

「成功体験」
「依存体質」

からなかなか抜け出せない・・・

いや、大企業だから尚更かもしれないが。

7年間ほどアサヒビールスーパードライの広告担当をしていた僕。

毎日浴びるようにドライを飲む毎日を過ごしておりました。

多分あの7年間で一生分のビールを飲んだような気がするのか
今ではビールを全く受け付けない体になってしまった。。

そんな話はどうでもよくて、、

ずっとビール業界の王者だったキリンラガービールを
「夕日ビール」とまで言われ、一時期マジでどっかと合併するであろうと、そこまで追い込まれたアサヒビールが、

一発逆転をすべく、それまでのビール業界のルールを無視しまくって市場に投入したのが異端児スーパードライ

このスーパードライ1商品の大ヒットが、沈みかかった1つの大企業を救った。

異端児から王者になった瞬間でもあった。

そしてこの出来事は戦後日本経済の最大の奇跡として世界中に伝わり
MBAの成功ケーススタディでも取り扱われるようになった。

そこから20年、、気付いたらアサヒビールの売上の大半はスーパードライに頼ることに。

その後、幾つも新商品を投入するがどれもこれも鳴かず飛ばず。

逆にスーパードライというお化け商品に辛酸を嘗めることになったキリンビールは
ビールじゃない発泡酒(淡麗)・新ジャンル(のどごし生)でヒット商品を連発。

結果、、

■ スーパードライ1つに依存するアサヒ

■ 全方位で戦うキリン

という構造が出来上がった。

また、同族経営でも有名なサントリーは相変わらず我が道を。

ビールではキリン・アサヒに全然勝てないので思い切って「プレミアムビール」に力を入れたり、
企業として大事にしているウィスキーを使った「ハイボール」なるものを市場に広げていった。

別にアサヒがこの20年間企業努力を疎かにしていた訳じゃない。

ただどこかで「スーパードライ頼り」だったのは間違いないと思われる。

そして今年の令和2年。

誰もが予想つかなかったコロナなる
わけのわからないウィルスが世界中に蔓延したことで経済界は大打撃をくらっている。

当然ビール業界も同じ。

ただ、そのビジネスモデルの違いで被害の差が大きく出てしまったということ。

■ 飲食店にいけない

・飲食店市場で最もシェアを持つスーパードライ

・家飲みだと皆んなビールじゃなく発泡酒や新ジャンル、、もっというと酎ハイ系の安い強いものへ

⇒ 自然と割りを食うのがスーパードライに。

これが今のアサヒとキリンの差だ、、

というのが記事をざっくりまとめた内容です。

そしてこの事実は前から予想されていたことでしたが、
アサヒとしては逆の予想を望みながら施策を展開していた。

つまり、

「もっと飲みに行こうぜ!」

「人と人が繋がるのはやっぱ飲みだぜ!」

ということを啓蒙し、飲食店に足を運ばせることを企画していた。

昔の僕と違って、ビールの銘柄で店を選ぶ人なんて関係者以外いない。

だから単純に「外に飲みに行く人が増えれば」スーパードライのシェアは上がるのだ。

また酒税法の改定により、、、

・・・・
・・・・
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そろそろヤメますw

この話は大好きなテーマなので気づいたら
セールス最終日だろうが幾らでも書けるのでw

でももう1つだけ。

アサヒの誤算はまさか

「zoom飲み」なるものがこんなに流行るとは思わなかったこと。

これは誰も思わない。

当然、料飲店のビールの売上は下がっているが
手売り(スーパーやコンビニやDS)市場は伸びてたりする。

いやはや、分からんものです。

でも、やはり愛着のある商品・企業、、今後の巻き返しを期待しならがウォッチします。

未来のことなんて誰にも分からない。

絶えず色んな予想・予測が飛び交うが当たった人の方が珍しい。

カラオケが日本でできるようになった頃多くのマーケッターは

「日本人ほどシャイな人種はいない」
「だから日本でカラオケ文化は根付かない」

と予想したが、今じゃ世界、どこを見渡しても
最もカラオケが大好きな人種が日本人だ。

そしてカラオケは皆んなで楽しむもの、、ということすら
「1人カラオケ」なるものの流行でルールが壊れる。。

1人といえば、OLの1人焼肉・1人居酒屋なんてちょっと前じゃ考えられなかった。

僕も僕で「1人で仕事をする」なんて絶対にやりたくなかった。

仕事は色んなスペシャリストの集合体が力を合わせることで大きな仕事になる。

多くのメンバー同士が喧々諤々やりあいながらも同じGOALを目指し、
その達成感を分かち合い皆んなで乾杯するのが最高の瞬間だと考えていた。

イメージはこれまた菅田将暉+中村倫也主演のスーパードライのCM
⇒ 

(やっぱ価値観が今とちょっとずれてんだろうな……)

(こんな豪華な2人を使って再生回数10万回か……)

だけど今じゃ、1人で黙々やることが最高に楽しい。

また外に飲みに出なくてもzoom飲みでも同じ満足感を得られる。


時代は動いている。

そして、コロナがそれにドライブを駆けている。

昨日税理士さんが言ってたが、

「殆どの企業が騙し騙しで
 繋ぎ止めている状態です……

 2・3ヶ月後が怖いです……」

とのこと。

僕らは、座して死を待っている場合じゃない。

誰も助けてくれない。

「きっと国がこうしてくれる」
「なんだかんだ会社が守ってくれる」

そんな可能性の低い予想・予測・考え方じゃ今のこの瞬間は戦えない

分かりやすい

「実弾」が必要なんだ。

取り残されちゃダメだ。

新しい働き方改革を。

依存体質からの脱却を。

組織や他人に頼らない強さを。

自分で選択する意志を。

そして、

新しい1歩を。

コロナ後の世界で生きていかなきゃいけない自分たちへの

僕からのメッセージです。

一緒に乗り越えましょう。

では!